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歯に関する「マメ知識」こっそり教えます。

教えて! ホワイトニングの先生!

2017.11.03 Fri

真鍋厚史教授(昭和大学歯学部)  

 

「審美歯科」のジャンルにカテゴリーされるホワイトニング。それならばその道のプロフェッショナルから話を聞こう!というわけで、日本歯科審美会で活動されている真鍋教授にお話を伺ってみました。  

 

「美容歯科の研究は、ますます発展中です」

 

ーまずは、ホワイトニングの歴史を教えてください。

 

「日本人といえば、もとは島国で控えめ。女性は口を大きくあけずに慎ましく笑うというのが美徳でした。ホワイトニングという概念が世界的に流行りはじめたのは1970年後期のファラ・フォーセットという女優の存在からだと記憶しています。当時『チャーリーズ・エンジェル』が爆発的にヒットして、口が大きくて笑うと奥歯まで見える白い歯の女性が美しいとされたんですね。その頃日本ではまだ脚光を浴びなかったのですが、1990年代後期に『松風ハイライト』という商品の治験(臨床試験)を昭和大学で行って、厚生労働省の認可をとったのが国内最初のオフィスホワイトニング剤です」

 

  ー昭和大学で提唱し始めた「美容歯科」とはなんですか?

 

「『美容』は、能動的に美しくすることを言います。エステや美容室も同じですよね。僕たちが研究しているのは、歯を白くする、歯並びをよくするということで、今ある歯を“より美しくする” 研究を行っています。近頃はバブル世代の方あたりから関心が高まっているように思います。歯を白くすることで見た目も健康になってイキイキしてくるので、ホワイトニングはアンチエイジングにもつながるんですよ」 

 

ー昭和大学歯科病院ではどんな方が来院されますか?

「普通のホワイトニングではどうしても白くならないという方が多いですね。テトラサイクリン系抗生物質の影響でグレー系に変色した歯を漂白したいという方や、タバコを吸っている方などですね」

 

  ーホワイトニングすると、歯が丈夫になるということを聞きました。

 

「それは臨床結果で正確な数字がでています。ちょっぴり難しいので簡単にいうと、歯の中のエナメル質の配列がぎゅっと閉じて組織が緻密になるイメージ。これはホワイトニング剤が作用しています」 

 

ーホワイトニング界ではこれからどのような発展が望めますか?

 

「ある会社の製品実験で、より早く漂白する方法を研究しています。薬剤の成分と光の波長で相性のよし悪しがあるので、測定器を使いながら照射時間と白さの実験をしています。それからこれは海外でまだ開発段階ですが、ロサンゼルスの学者の研究で薬剤を使わずに光だけで歯を白くすることができるかもしれないという実験が行われています。ただ光だけで漂白するには、照射をすごく強くしなければいけないので、ジェルで空冷して行うなどいろいろと実験を重ねている最中です」

 

真鍋厚史教授

昭和大学 歯学部 美容歯科学部門の主任教授。昭和代学を卒業後、ドイツアーヘン工科大学 歯学部に留学。その後は昭和大学に所属し、国内の美容歯科学を牽引する研究者として国内外の学会に出席。国内産製品ホワイトニング剤の治験も行う。

 

Photo_Daisuke Udagwa(M-3)

Text_Asami Tamoto(M-3)

 

 

 

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